なぜ、そうなったかというと、希薄な人流を集めるために、フード&ドラッグは食品のディスカウント販売という撒き餌で店に来てもらい、そこで化粧品や医薬品をついで買いしてもらうことで、生き残るという戦略を選んだからだ。地方をクルマで移動する女性消費者は、激安食品を求めてフード&ドラッグに寄るようになり、いわゆるドラッグストアは素通りするようになった。
その結果、大手と似たタイプの一般的なドラッグストアは地方では圧迫されるようになり、生き残るために大手の傘下に加わることになった。片や、フード&ドラッグの生き残り組はどんどん店舗網を拡大して、隣県へ隣の地方へと進出していき、今では大手に次ぐ準大手的な存在になって、なおも成長し続けているのである。
大店立地法の届け出、半分以上がフード&ドラッグ
その勢いは、大規模小売店舗立地法の届け出件数にも表れている。国内で大きめの店舗(建物内の店舗面積の合計が1000㎡を超える店舗)を出店する際には、この法律に基づいて、事前に届出を出すことが義務付けられている。これを見ることで、今、どんなチェーンが積極的にリアル店舗を増やそうとしているかがわかるのだが、その件数(出店予定数)が、最近は一部の企業にかなり偏っている。例えば、2026年以降の届け出は300件ぐらいあるのだが、そのうち半分以上(157件)がフード&ドラッグに集中している。

コスモス薬品、クスリのアオキ、薬王堂、ダイレックス、クリエイトSDといったフード&ドラッグ各社が多数の出店を進めていることがわかるだろう。フード&ドラッグは地方、郊外のロードサイドに、スーパーぐらいの大きな店を急速に増やしている≒ロードサイドで最も必要とされる店になっている、ということであろう。


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