量産車として、最初は「15CV」(1954年)のリアサスペンション、そのあと「DS」(55年)に搭載され、前後サスペンションにも使われた。最後は「C5」(07~15年)。それ以来、ハイドロニューマチックの採用は見送られてきた。そのサスペンションシステムで実現しようとした乗り心地が、ついに現実のものとなったのだと、かつて何台もシトロエン車に乗りついだ経験を持つ私は、なんだか感慨深かった。
ハイドロニューマチックだと難しかった、細い幅(高周波)の段差越えも、PHCはなんの苦もなく、つまりショックなしにこなしてしまう。まさにマジックカーペットライドなのだ。
構造としては、ダンパーを二重構造にして、いわゆるコンプレッションもリバウンドもオリフィスを設けてオイルの流れをコントロールするというもの。さらに乗り心地に影響を与えるストロークを稼ぐため、上下のゴムを使ったストッパー(バンプラバー)の形状と構造も独自設計としている。
C3エアロクロス ハイブリッド最大の魅力は乗り心地
つい興奮してしまったが、今回のC3エアクロス ハイブリッドの最大の魅力はそこなのだ。ふわりと段差を越え、車体の上下動はない。クルマが好きな人なら、このクルマの乗り心地に興奮しても不思議はない、と私は思う。
美点は、速度が上がっていっても、乗り心地に変化がないことだ。上下動が大きくなるとか、路面からの衝撃がきつくなるとか、そういう短所もない。ごく低速域から高速域まで、終始、フラットな乗り心地を提供してくれる。
もうひとつの魅力がパワートレインだ。従来の1.2リッターガソリンユニットを使い、ギアボックスにハイブリッドシステムのモーターが組み込んである。数値はそうたいしたことはないけれど、体感的にはパワフルな加速性が味わえる。


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