本作は「生と死」や「家族のかたち」を描き、シリアスな場面も多々見られた。にもかかわらず、出演者がユーモアたっぷりの投稿をした。このギャップもあいまって、「思わず語りたくなる作品」となったのだろう。
「同じなら共感、違えば優越感」考察の快楽構造
そもそも最近は、ドラマの視聴習慣に「SNS上で語ること」がセットになっている。細かな描写をつぶさにチェックして、語れる余地を探す。そこから浮かんだ考察は、他のユーザーと同じものでも、まったく違っていても構わない。同じなら共感を、異なるなら優越感を得られる。どちらに転んでも満足できるのだ。
このような視聴習慣への移行に、テレビ局側も対応しつつある。同じくTBS系で放送されている『VIVANT(ヴィヴァン)』は、まさにSNS上での考察ブームを意識して、ストーリー展開や配役を行っていると言える。
VIVANTの場合は、公式の“語れる場”として、連動するラジオ番組「悪役会議室」も用意している。前作で乃木に粛清された悪役たちが、黄泉の国や監獄から集結し、本編の“その後”を監視・考察する企画だ。これを見ると、制作サイドが視聴者に向けて「考察を上回るような展開を見せてやる」と、挑戦状をたたきつけているような感じすら覚える。


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