2008年から製造された、ベルギー向けの18型・19型電気機関車は、シリーズとしてはユーロスプリンターに属しているが、ヴェクトロンと非常に似た前面形状をしている。最新の基準を満たすために、前面の構造を変更したためだ。その後2010年からプラットフォームが一新されたヴェクトロンが登場した後も、この前面形状を踏襲している。
同じシリーズでも「全く別物」に
乗客の目に触れることが多い旅客用車両は、鉄道会社のイメージに影響を与えるため、デザインは重要な要素となる。しかし、デザイン最優先だとEN15227の基準を満たすことができない。
そこで、長期にわたって製造されているシリーズの車両も、2012年前後を境にモデルチェンジが行われ、新型と旧型でデザインが大きく変わった車両が多い。
例えば、フランス・アルストムのドイツ市場向け近郊用車両「コラディア・コンチネンタル」は、初期型は比較的柔和で当たり障りのないデザインだったが、衝撃吸収装置を組み込んだ改良型前面の後期型では、前面窓が大幅に縮小され両サイドの柱が太くなり、正面だけを見ると全く別物の車両にしか見えない。
シーメンスの近郊用車両「デジーロ」と、その後継とされる「ミレオ」も、大きくデザインを変えたが、こちらもコラディア・コンチネンタルと同様、前面窓の両サイドが太く窓が小さいデザインになった。

