有料会員登録
ビジネス #鉄道最前線

欧州の鉄道、なぜ「不格好」な新型車が増えたのか 日本と違う厳しい基準、車両の「顔」デザインに制約

8分で読める
Bombardier Talent 2
旧ボンバルディア製の車両「タレント2」。モデルチェンジで大きく形が変わった(撮影:橋爪智之)
2/5 PAGES
3/5 PAGES
4/5 PAGES
5/5 PAGES

このように、頑丈な骨格と衝撃吸収構造を採用するため、最近の車両は全体的に前面の窓寸法が小さくなり、人間の顔に例えると「頬」にあたる部分の出っ張りが大きくなった印象を受ける。厳しい安全基準がデザインの自由度を狭めているのは否めない。

少し悪口になってしまうが、お世辞にもスマートとは言いがたい不格好な車両が増えたように思える。基準を満たしつつどこまでスマートなデザインを保てるかは、各社デザイナーの腕の見せどころであろう。

シーメンスの「ミレオ」はEN15227準拠。前面の窓が小さく両サイドの柱が太いデザインだ(撮影:橋爪智之)

デザイナーの腕の見せどころ?

ただ、厳しい安全基準の中でも、スイスのシュタドラーや日立などはスマートにまとめている印象だ。室内スペースを十分に確保したうえで、耐衝撃性が高く衝撃吸収装置を内蔵する前頭部を備え、しかもホームに収まる長さに設計しなければならないのだから、デザイナーはさぞや苦労していることだろう。

スイス・シュタドラーの「FLIRT4」。現行型でEN15227に準拠しているが窓の大きなデザインだ(撮影:橋爪智之)
【写真をもっと見る】旧モデルのほうがカッコよかった?それとも意外に変わらない?衝突安全基準が義務化される前と後の欧州鉄道メーカーの機関車や電車、ディーゼルカーなどを比較。通常は見られない、頑丈な衝撃吸収構造の「骨格」部分も

昨今の自動車も似たような傾向で、衝突安全性や歩行者保護のため、全体的に車体が大きく厚ぼったくなるなど、デザインの自由度は狭まりつつある。とはいえ、人命を最優先にするためには、多少デザイン面を犠牲にするのは仕方のないことかもしれない。

【写真を見る】欧州の鉄道、なぜ「不格好」な新型車が増えたのか 日本と違う厳しい基準、車両の「顔」デザインに制約(25枚)
鉄道最前線の最新記事はX(旧ツイッター)でも配信中!フォローはこちらから

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数