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「気軽に旅行にも行けない…」それでも惹かれる盆栽の魅力とは?あの昭和の超大物政治家は盆栽とドライブを楽しんだ

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畳背景のミニ盆栽
盆栽愛好家が旅行に行きたがらないのはなぜでしょう?(写真:長兵衛/PIXTA)
  • 依田 徹 遠山記念館 学芸課長/博士(美術)

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盆栽を観る時には、きれいに剪定された枝葉や、枝の複雑な形に注目しがちですが、実はもっとも初歩的かつ熟練の経験が必要な世話は、水遣りだといいます。
新刊『世界のビジネスエリートを惹きつける 教養としての盆栽』を上梓した依田徹氏が、盆栽がどれだけ繊細に管理されているのか、その知られざる苦労について解説します。

ボクサーやバレリーナに通じる美学

盆栽の大きな特徴は、小さなまま維持されているという点です。庭木などと違い、10年育てても小さなままですね。

なぜこのようなことが可能なのかというと、鉢で根の成長を抑えているからです。

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樹木というのは、根と枝葉にバランス関係があります。樹木は根を土に張り巡らせ、土から水と養分を吸い上げることで、幹や枝葉を成長させるのです。大きな樹は、同じくらい大きな根を持っています。

このため逆に鉢によって根の広がりを制限してしまえば、幹も小さなままで維持できるのです。

そして定期的に樹から鉢をはずし、根の手入れをしてやります。というのも鉢の中で小さな根が密集してしまうと、水の吸い上げが悪くなるからです。

このため古い根を整理するように一部切りとるのですが、その結果として根がふたたび成長をはじめます。これを内臓の再生にたとえる盆栽師もいます。

盆栽に限らず鉢植えでも行う作業ですが、このように根を再生させることで、むしろ通常の樹木よりも長く健康状態を維持できるのです。

さいたま市大宮盆栽美術館に勤めていた頃、何度か雑誌取材などを受けたのですが、その際に私はよく盆栽をボクサーやバレリーナにたとえていました。

栄養などを制限してシャープなボディーを維持するアスリートのような樹木、それが盆栽なのです。

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