この日、トンネルを抜けた先で実施していたのは、マクラギ交換の準備作業。急カーブの区間では電車の重みで軌間が広がりやすくなるため、昔ながらの木マクラギから耐久性の高いPC(プレストレストコンクリート)マクラギへの取り換えを進めている。
PCマクラギは半径100mのカーブに対応し、脱線防止ガードも取り付けられる特注品で、メンテナンスの省力化が期待できるという。
深夜の作業に備える
交換作業自体は電車が走らない深夜に実施するが、終電から始発までの限られた時間内に終わらせなければならない。夜中になってレールとマクラギを固定する「犬釘」が堅くて抜けない、といった事態を防ぐため、日中のうちに一度犬釘を緩めて打ち直す、といった作業などをしておく。
マクラギを交換する際はその周りのバラスト(砕石)も同時に取り換える。バラストは軌道モーターカーが牽引する荷台で保線の拠点がある九度山から運搬してくる。ただ、運べる量に限りがあるため、一晩で進められる区間は5m程度という。

