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「心筋梗塞」「脳卒中」にもつながる"自覚症状のない黒幕"とは? 日常で「慢性炎症」を生む"4つの火種"を医師が解説

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慢性炎症
体内で長期にわたり慢性炎症が起きると、体のあらゆる場所に影響を及ぼします(写真:trickster*/PIXTA)
  • 前島 圭佑 リウマチ専門医、医学博士
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急性炎症の原因が一過性の明確な「敵」であるのに対し、慢性炎症の主な火種は、私たちの日々の生活習慣や環境に潜んでいます。偏った食生活、運動不足、睡眠の質の低下、持続的なストレス。

一つひとつは小さなものです。

問題は、これらが複合的に、長期間にわたって体に影響を与え続ける点にあります。

免疫システムのバランスが崩れ、体は常に「小さなボヤ」を起こし続ける状態に陥ってしまいます。

慢性炎症の最も恐ろしい点は、その「静けさ」にあります。

急性炎症なら、痛みや熱というサインで「何かがおかしい」と気づけます。

でも、慢性炎症は多くの場合、自覚症状がほとんどありません。

音もなく忍び寄るサイレントキラー。

それが慢性炎症の正体です。

慢性炎症(ボヤ)が積み重なると、何が起きるのか

「慢性炎症なんて、自分には関係ない」と思っていませんか?

実は私たちが「現代病」と呼んでいる病気の多くに、慢性炎症が深く関わっていることが近年の研究で明らかになっています。さまざまな事件の裏で糸を引く黒幕のように、慢性炎症は多種多様な病気の発症や進行に影を落としています。

体内でくすぶり続ける慢性炎症(ボヤ)は、長い年月をかけて、体のあらゆる場所に影響を及ぼします。

たとえば血管。内側の壁で慢性炎症がくすぶり続けると、血管は厚く、硬くなり、弾力性を失っていきます。これが動脈硬化であり、心臓の血管で起これば心筋梗塞、脳の血管で起これば脳卒中と、命に関わる重大な病気につながります。

慢性炎症は細胞の設計図であるDNAにも傷をつけ、蓄積すればがんの引き金になりえます。脳の神経細胞で続けば認知症のリスクを高め、骨では骨を壊す細胞を活性化させて骨粗鬆症を招きます。

シミやシワ、筋力の低下といった、私たちが「老化」と呼んでいる現象の多くも、この慢性炎症が全身の細胞レベルで進行した結果です。

慢性炎症の悪影響は、臓器への直接的なダメージだけにとどまりません。

エネルギーの利用や貯蔵、ホルモンの働きといった「代謝システム」の歯車まで狂わせます。

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