そのための費用は決して安くありませんが、更新は電話ですみ、内容も何度でも見直せます。「完璧に決めきらなくていい」という柔軟さは、長い老後を考えるうえで重要だと感じています。
墓についても、元気なうちに決めておく必要があります。
最近は樹木葬を選択する人が5割とも聞きますが、私は自分の祖先との繫がりを大切にしたいのでそこまで割り切れません。とはいえ、管理費や通いやすさなど現実面も考慮して、改葬(今あるお墓から別のお墓に遺骨を移すこと)も含め、さまざまな選択肢を検討しているところです。
98歳で亡くなった父の終活から学んだことも
父は98歳で亡くなりましたが、父の終活は、私に多くのことを教えてくれました。
几帳面な性格だった父は、資産を自筆で整理し、司法書士の助言を得たうえで遺言書を預託していました。そのおかげで、相続は驚くほど円満に進みました。残された人のことを思いやり、準備万端にしておくことで、安心して最期を迎えることができます。
家の建て替えを機に、大量の本や思い出の品を処分しました。必要な本は国立国会図書館で読めますし、10年も前の本は情報も古くなるので残していても仕方がありません。自著や編集にかかわった本だけを、「子どもが目にするかもしれない」という理由で残しました。正直、「捨てなければよかった」と思う物もあります。
でも、「ないならないで、それもいい」と割り切ることも大切。今後は、物そのものよりも、記録として残すことを重視しています。
最近皆さんにおすすめしているのが、質問の答えを書き込んでいくだけで自分史ができる『思い出ノート』(公益財団法人認知症予防財団監修/毎日新聞社刊)です。こうしたツールを使って自分の半生を振り返ることは、脳の活性化にもなりますし、子どもに自分のことを知ってもらうよい機会になると思います。



※ログイン後、コメント入力が可能です。