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KDDI「山口衛星通信所」が宇宙の玄関口に、海外通信を支えた57年の拠点が低軌道衛星時代に狙う新たな役割

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KDDI山口衛星通信所に立つ直径34mと32mのパラボラアンテナ。今は国立天文台と山口大学が電波望遠鏡として使っている。特別な許可を得て撮影
KDDI山口衛星通信所に立つ直径34mと32mのパラボラアンテナ。今は国立天文台と山口大学が電波望遠鏡として使っている。特別な許可を得て撮影(写真:筆者撮影)
  • 石井 徹 モバイル・ITライター
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宇宙のデータを受ける拠点にするために何を足すのか。締結式後のグループインタビューで問うと、松田氏は「あそこ(山口衛星通信所)にデータセンターを打つわけではない」と答えた。必要になるのは宇宙と通信するアンテナで、課題は電波干渉をどう解決するかだという。山に囲まれた立地は電波環境がよく、今後、衛星通信がより広い周波数帯域に移っても山口で受けられると松田氏は話した。

敷地にはまだ余裕があり、拡張は今の敷地の中で進める。通信所から先の回線(バックボーン)は増設が要るという。

静止衛星から低軌道へ、その先の月へ

山口衛星通信所は、KDDの時代の1969年に開設した。1979年には、南極からの世界初の衛星伝送を受信した。南極から出た電波は高度3万6000kmの静止衛星で折り返し、山口に降りてから東京に届いた。静止衛星を介した海外との通信は、57年目の今も続いている。

締結式でKDDIは、南極と山口の間の伝送が1979年は上空3万6000kmの静止衛星、2026年は上空550kmの衛星を経由すると説明した(写真:筆者撮影)

松田氏は締結式で南極との伝送の話に続けて、今は高度550kmを飛ぶStarlinkの衛星群を経由して8Kのテレビ映像をリアルタイムに送れるようになったと述べ、「これも山口衛星通信所が非常に大事な役割をしている」と説明した。その先にある38万km先の月との通信も、研究開発を進めている段階だという。

衛星通信所の現場の仕事に変化はあるかと問うと、松田氏は、アンテナや電力設備の機械的な保守は静止衛星でも低軌道衛星でも変わらないが、メンテナンス性は上がり、人手をかける部分と遠隔でできる部分を分けられるようになったと答えた。見学時の説明では所員は30人ほどで、設備の監視は24時間365日続いている。

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