真相は、部下のうつ病が先にあって、うつ病であったがために、難なくこなしていた仕事ができなくなっていたのでした。このことに上司も周囲の人も気づいていなかったので、上司はいつも以上に厳しく指導した。それが周囲の人にはパワハラと映っていたのです。
うつ病治療では犯人さがしはしない
この場合、部下を上司と離すために職場異動させても、部下の復調にはさほどの意味はなく、まず部下のうつ病を治してあげる必要があるわけです。
うつ病治療の場合、あえて犯人さがしはしない。
うつ病の患者さんの話を根気よく聞き、どういう要因が絡み合ってうつ病になってしまったのかを読み取り、排除できることは排除し、排除できないことについては、捉え方に幅を持ってもらうように粘り強くアドバイスしていく必要があります。
このケースの当事者である部下は、のちに「実際、自分の仕事の進捗も遅かったので、上司が悪いわけではない。でも、厳しく指導されると、上司の言動をネガティブにとらえてしまった。その繰り返しでした」と話してくれました。
うつ病であったその部下は、私が治療を受けるようにすすめたことで、「また、ここで頑張ります」といえるほど回復し、今は職場復帰をしています。



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