「今日は数学を1時間やる」「この問題集を10ページ進める」「テスト範囲を全部復習する」……。
こうした目標は、始める前の子どもにとっては、とても重く感じられます。やらなければならない量を想像しただけで嫌になり、現実逃避するようにスマホを触ってしまうのです。
「あとでやる」という言葉も、時間の約束というより、実際には「今はどうしても始められない」というサインなのかもしれません。
まずは「5分だけ」にしてみる
そこで、試してほしいのが、この一言です。
「5分だけやってみる? 5分たったら、やめてもいいよ」
ポイントは、「30分頑張りなさい」ではなく、「5分でやめてもいい」と伝えることです。
5分なら、心理的なハードルは一気に下がります。「数学を勉強する」ではなく、「問題を1問だけ見る」。「英単語を覚える」ではなく、「3個だけ確認する」。「作文を書く」ではなく、「最初の一文だけ考える」。大切なのは、勉強量を増やすことではありません。まず、始められる大きさまで行動を小さくすることです。
そして、ここで絶対にしてはいけないのが、5分たったときに、「せっかく始めたんだから、もう少し続けなさい」「5分しかやらないつもりなの?」と言ってしまうことです。
保護者としては、もう少し続けてほしいと思うでしょう。しかし、「5分でやめていい」という約束をあとから変えてしまうと、次から子どもはその言葉を信用しなくなります。
本当に5分でやめても構いません。
そのときは、「ちゃんと始められたね」と認めてあげてください。目的は、その日にたくさん勉強させることではなく、「自分は、やろうと思えば始められる」という経験を積ませることだからです。


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