では、どんな声かけなら、子どもが自分から動きやすくなるのでしょうか。
今回は、私自身が多くの受験生と接するなかで「これは効果的だ」と感じた、2つの声かけをご紹介します。
「あとでやる」は今は始められないというサイン
まず、多くの家庭で見かけるのが、こんな光景です。
子どもは机の前にはいる。でも、鉛筆は動いていない。スマホを触ったり、飲み物を取りに行ったり、時計ばかり気にしたりしている。
注意すれば不機嫌になり、「ちゃんとやるから」と言うものの、なかなか始めません。
こういうとき、保護者としてはつい、「なんでさっさとできないの?」と言いたくなります。しかし、ここには一つ、大きな誤解があります。
私たちはよく、「やる気が出たら勉強する」という言い方をします。
しかし実際には、やる気が出たから始めるのではなく、始めたから少しずつやる気が出てくることのほうが多いのです。
これは大人も同じです。仕事を始める前から、「今日はやる気が満タンだ。何時間でも働けるぞ」と思える日は、そう多くありません。とりあえずメールを1通返す。資料の1ページ目を開く。タイトルだけ入力する。そんな小さな行動をきっかけに、気づけば集中していた、という経験は誰にでもあるでしょう。
子どもの勉強も、それと同じです。だらだらしている子どもは、意志が弱いわけでも、怠け者なわけでもありません。最初の一歩が大きすぎて、動けなくなっているだけなのです。


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