東京債券市場で、長期金利の指標である新発10年物国債の利回りが3.0%を超えました。1996年9月以来30年ぶりの高水準です。
日本の家計の金融資産のうち現金・預金が47.2%を占めます(日本銀行の資金循環統計、2026年3月末現在)が、「金利のある世界」になって、今後どう変化するでしょうか。個人の資産運用のあり方を考えてみます。
個人向け国債が断然有利に
いま個人向け国債が注目を集め、現金・預金から移し替える動きが活発になっています。そこでまず、個人向け国債と定期預金を比較しましょう。
26年9月募集分の個人向け国債の利率(税引前)は、以下の通りです。
変動10年:1.95%
固定5年:2.24%
固定3年:1.96%
一方、メガバンク3行(三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行)の10年物定期預金の利率は、8月末現在1.25%にとどまります。
個人向け国債は、購入後1年間は中途解約による換金はできません。それ以降に中途解約した場合、元本は全額保証されます(利息にはペナルティが課され、減額されます)。定期預金も、中途解約した場合、元本は全額保証されます。
投資先である国とメガバンクのリスクはどうでしょうか。米系格付け機関(ムーディーズ・S&P・フィッチ)の格付けは、国債が「A+」ないし「A」、メガバンクが「A+」「A」「A-」です。ほんの少し国債のほうが低リスクです。
ただし、仮にメガバンクが破綻しても、預金保険制度によって他の預金と合わせて1人1000万円までは元本保証されます。1000万円以下の場合、メガバンクのほうがリスクは小さいと言えます。
つまり、細かい違いはありますが、投資リスクに関しては、国債と定期預金で大きな差はないと判断してよいでしょう。


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