では、どうすればよいのでしょうか。資産を目減りさせないように、物価上昇率を上回る運用利回りを確保する必要があります。そのためには、リスク資産も運用する必要があります。リスク資産の代表は、株式や投資信託です。
ただし、株式や投資信託は、高い利回りを期待できる反面、価格下落のリスクがあります。リスクを抑えつつ利回りを上げるには、資産を分散させる必要があります。
インフレに負けない資金の振り分け方
年齢・収入・家族構成・住宅ローンの有無などによって違ってきますが、たとえば次のような資産配分にするのはどうでしょうか。
普通預金(生活防衛資金) 200万円
個人向け国債(安定収益資産) 400万円
投資信託(リスク資産) 400万円
投資信託の利回りが6%なら、資産全体の利回りは税引前3.26%、税引後2.60%です。日銀の消費者物価上昇率の想定に近い、「インフレに負けない」状態になります。なお、49年から現在まで77年間の日経平均の配当込み平均年利回りは、 9.5%〜10%です。
以下、3点を補足します。
① リスク資産では、個別の株式ではなく投資信託に投資します。個別株式はリスクが大きく、銘柄選びや維持管理に手間がかかるからです。
② 投資信託では、テーマ型ではなく、オルカンなど市場に連動するインデックスファンドを買います。インデックスファンドのほうがリスクが小さく、手数料が安いからです。
③ NISAやiDeCoの積立投資を利用します。NISA・iDeCoには税制優遇がありますし、積立投資なら購入タイミングによるリスクを分散できます。また、手間もかかりません。
もちろん、リスクを取って早く大きく増やしたいとか、すでに生活の心配のない財産を築いている場合は、個別株式に挑戦しても構いません。
ひと昔前までの「金利のない世界」では、利回りを気にせず現金・預金に置いておいても問題はありませんでした。しかし、「金利のある世界」になった現在、インフレに負けないように運用する必要があります。国民に金融リテラシーが求められる時代になったと言えるでしょう。


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