有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ライフ

大なり小なり交渉がつきものの人生で、交渉の失敗を受け入れ、学び、心の負荷を減らすにはどうしたらいいのか?

10分で読める
怒るビジネスパーソン
私たちはなぜ、失敗を受け入れることができないのだろうか(写真:Peak River/PIXTA)
2/6 PAGES

世の中に、「成功した交渉」や「交渉を成功させるための方法」などを紹介した書籍は数多い。しかし、それらに書かれていることを妄信すると、「自分は完璧でなければならない」「つねに交渉を成功させなければならない」と思ってしまう可能性がある。

だからこそ、自身の失敗経験を率直に書いた本書を通じ、交渉に関わる人々が「失敗は避けられないものであり、さらに腕を磨くためには失敗から逃げずに向き合うべきであると思えるようにしたい」のだそうだ。

失敗から学ぶことを阻む大きな原因の1つが、失敗はよくないことという考え方そのものにある。
失敗に注目する真の目的は、失敗から学び、より賢くなって交渉の場に戻り、さらにすぐれた交渉者となることだ。その目的を達成するために、私は、失敗から学ぶことを可能にする体系的なプロセスを考えた。(「はじめに」より)

そして、著者はこう提案している。「自分の失敗を受け入れ、それにともなう損失を適切に処理し、なぜそうなったかを理解しよう」と。

だが、まず避けてはいけないのは「失敗から学べない理由」を知ることではないだろうか。本書で明かされている「交渉のテーブルに戻るために5つのステップ」を実践するためには、まず、その点を理解することが大切だろう。

だから確認してみよう。私たちがなぜ、失敗から学べないのかを。

他者を非難し、自分を正当化してしまう

失敗から学びを得られない最大の理由として著者が挙げているのは、他者を非難して自分の行為を正当化すること。心理学者による定義では、正当化とは“人がする理解しにくい思考や行動などを説明する、筋の通った論理をさがそうとする行為”なのだという。

正当化は、自分のアイデンティティを守る強力なツールだ。自分の行動を正当化できたら次は当然、失敗の原因を自分以外の他人や、自分には手に負えなかった状況のせいにする。こうすれば、自分にかかっていた責任やプレッシャーはすべて取り除かれる。
しかし、起きてしまった失敗をいつわりなく評価することからは遠ざかる。(53ページより)
3/6 PAGES
4/6 PAGES
5/6 PAGES
6/6 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数