世の中に、「成功した交渉」や「交渉を成功させるための方法」などを紹介した書籍は数多い。しかし、それらに書かれていることを妄信すると、「自分は完璧でなければならない」「つねに交渉を成功させなければならない」と思ってしまう可能性がある。
だからこそ、自身の失敗経験を率直に書いた本書を通じ、交渉に関わる人々が「失敗は避けられないものであり、さらに腕を磨くためには失敗から逃げずに向き合うべきであると思えるようにしたい」のだそうだ。
そして、著者はこう提案している。「自分の失敗を受け入れ、それにともなう損失を適切に処理し、なぜそうなったかを理解しよう」と。
だが、まず避けてはいけないのは「失敗から学べない理由」を知ることではないだろうか。本書で明かされている「交渉のテーブルに戻るために5つのステップ」を実践するためには、まず、その点を理解することが大切だろう。
だから確認してみよう。私たちがなぜ、失敗から学べないのかを。
他者を非難し、自分を正当化してしまう
失敗から学びを得られない最大の理由として著者が挙げているのは、他者を非難して自分の行為を正当化すること。心理学者による定義では、正当化とは“人がする理解しにくい思考や行動などを説明する、筋の通った論理をさがそうとする行為”なのだという。


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