ちなみに私が社会に出たのは就職氷河期の2001年である。そのちょっと前までは、当時でいうベンチャー企業への就職が「クールな選択肢」の一つだったが、ITバブル崩壊などもあり、2001年の段階では大企業志向がとりわけ一流大学出身者の間では主流であった。
もちろん当時からプロフェッショナルファームなども存在した。ただ、その規模は現時点よりもはるかに小さく、小さいがゆえに新卒採用人数もかなり限られていた。昨今のように大手ファームが数百人単位で採用することはなく、数名採用という状況だったので、主流にもなりえなかったという側面もあるだろう。
そして、当時は今のような売り手市場ではなく、就職氷河期の名のとおり、超がつくほど極端な買い手市場であった。大企業も含めて採用者数そのものが少なかったという点も、今とは大きく異なる。
いずれにしても、歴史は繰り返すではないが、当時も今も、将来はおろか明日もどうなるかわからない状況なのは同じだ。だからこそ、一部の大企業や有名企業に学生が集中する流れは同じだったわけだ。
40代の転職市場で起きている「二極化」
その不確実性への対処という視点で見たとき、ひるがえって、ある程度社会経験を積んだ中高年ビジネスパーソンはどうだろうか。おそらく、二極化しているのではないだろうか。
40歳以降の転職が増えているという記事も散見されるようになってきたが、その年齢に求められるのは即戦力であり、全員が全員転職できるわけではない。そのスキルや経験が最先端である場合にのみ可能であり、対象は一握りだろう。
その年齢における転職の可否は、不確実性への対処ができているか否かの違いとも言える。
リスキリングという言葉が数年前からちまたで言われるようになってきたが、本来ビジネスパーソンには、常に自己投資を繰り返し、時代の流れと共に自分自身をアップデートすることが当然のように求められる。
ところが、大学に入ったら勉強しなくなるではないが、社会に出たら仕事以外の時間や場面において、自己投資をまったくしなくなる人も多い。
大学にせよキャリアにせよ、大事なのはスタート時点ではない。どこまで行けたか、そして今現在自分はどこにいるか、であるはずだ。


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