今はそれと同じように、学校から押し付けられる「普通」という価値観から、子どもが逃げたくなっているのではないか。
そう考えると、不登校の見え方は変わります。
親にぶつかる代わりに、学校という環境から距離を取る。
それは、「今の環境は、自分には合っていない」というメッセージを、子どもが行動で示している状態なのかもしれません。
学校は、負荷が高い場所でもある
学校は、子どもにとって大切な学びの場です。
友達と関わる。先生から学ぶ。
集団の中で生活する。社会に出るための経験を積む。
学校そのものを悪者にする必要はありません。
けれど一方で、発達グレーゾーンの子どもにとって、学校はとても高度な脳の処理を求められる場所でもあります。
一斉に先生の授業を聞いて理解する。
同じペースで進む。空気を読む。時間どおりに動く。
友達の言葉の意図を読む。みんなと同じように振る舞う。
これは、大人が思っている以上に複雑な処理です。
例えば、感覚が鋭い子にとっては、教室の音や光、人の多さが大きな負荷になることがあります。
不安が強い子にとっては、少し予定が変わるだけでも、脳が一気に緊張します。
切り替えが苦手な子にとっては、授業、休み時間、給食、掃除、下校と、次々に場面が変わること自体が大変です。
周囲の感情に敏感な子は、友達が叱られているだけでも、自分が怒られたように感じることがあります。
それでも子どもたちは、外では頑張ります。
家では機嫌が悪いのに、学校ではいい子。
学校では問題ないと言われるけれど、家ではぐったりしている。
先生には「特に困っていません」と言われるのに、家では宿題や登校の話になると動けなくなる。
そんな姿を見て、親御さんはますます混乱します。
子どもが家で崩れるのは、家が安心できる場所だからということもあるでしょう。
学校で頑張り続けていた子が、家でようやく力を抜く。
そしてある日、もう学校に向かうエネルギーが残らなくなる。
不登校は、必ずしも「逃げ」や「甘え」ではありません。


※ログイン後、コメント入力が可能です。