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ライフ #開業医がこっそり教える医療のリアル

「今日はどんな患者が来るか…」外来が好きだったベテラン医師が毎朝蒼ざめ不安に震えた、「開業」という名の"起業"の孤独

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小児科 開業医
目の前のお医者さんは、実は毎日ハラハラドキドキしているのかもしれません(写真:kouta/PIXTA)
  • 松永 正訓 医師・ノンフィクション作家
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また、患者さんの数も不安の一因だった。

あまりも来院数が少ない日が続くと心配になる。経営は大丈夫なのか? もしかして、ぼくって近隣住民からダメ医者と思われているのか? いろいろ考えてしまう。

クリニックが潰れたという噂話は聞いたことはないけれど、青息吐息のクリニックはけっこうあるという話なら聞いたことがある。

患者が少なければ心配だし、多いと精神的な負荷になる

ところが、何のきっかけもなく急に患者が多くなったりする。

1日に80人なら(忙しいけど)なんとかなるけど、100人を超えると相当負担がかかる。120人になると、患者さんの待ち時間が1時間を超えたりするので、猛烈に焦って診療をする感じになる。

150人となると、1人の医者として患者を診ることができる限界だろう。疲労困憊である。これなら大学病院を辞める必要はなかったのでは……などと考えてしまう。

つまり、患者が少なければ心配だし、多いと精神的な負荷になる。

毎朝、洗面所で鏡の中の蒼ざめたぼくを見ながら、ああ、今日も心臓がドキドキしているなと感じる開業当初の毎日だった。このドキドキ感はけっこう長期に続き、開業から10年、いや、15年はそんな毎日だった。

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