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ビジネス #製薬 地盤沈下

ボストン、ロンドン、ケンブリッジ、バーゼル――メガファーマが「創薬の地」に選ぶ重要条件

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かつて「創薬大国」だった日本の創薬力に陰りが差している。どんな挽回策があるのか
  • 野村 香織 福島県立医科大学 ふくしま国際医療科学センター 准教授

INDEX

1980年代、日本は世界の新薬の約3割を創出していた。しかし足下では約7%にまで下落。自前で薬を開発する力に陰りが差してきたところへ襲ってきたのが米トランプ大統領による最恵国待遇(MFN)政策。外資系の製薬企業は「薬価が低い日本で新薬は上市(発売)しない」との主張を強めている。日系製薬企業の業績は好調なのに、医薬インフラの地盤は崩れかけている。その現実を、約10本の記事で明らかにしていく。特集2本目は、メガファーマが「創薬の地」に選ぶ都市の条件を紹介する。日本が「選ばれる」には何が必要なのか――。

かつて、日本は世界の新薬の約3割を創出する「創薬大国」だった。しかし近年、グローバルな医薬品市場における存在感は縮小の一途をたどっている。市場規模だけでなく、新規有効成分数においてもアメリカ、そして台頭する中国の後塵を拝するようになった。開発パイプラインもしかりで、アメリカが35%、中国32%に対し、日本は約4%まで低下した。

本稿で示したいのは、この状況から日本企業がいかにして形勢逆転するか、ではない。現代の創薬では、1つの企業、1つの国の中だけで研究から発売までを完結させる必要はなくなっている。アメリカにボストンや西海岸の創薬開発拠点があるように、中国国内には北京・上海・深圳・蘇州など複数の創薬拠点が形成されている。この高度な創薬拠点に加え、グローバルに創薬プロセスが機能分担されたネットワークとして創薬バリューチェーンが形成されている。重要なのは日本がグローバル創薬バリューチェーンの1つに選ばれ続けることだ。どうすればよいか――。

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