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アジア太平洋戦争を記録した日本人技術者・小松真一…彼の絵日記をフィリピン人はどうみたか

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小松真一が収容所で描いた絵日記の1つ。片目と片腕を失った日本兵にアメリカ兵がコーヒーを差し出す場面(写真:虜人日記博物館提供)
  • 柴田 直治 ジャーナリスト、アジア政経社会フォーラム(APES)共同代表
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科学者としての観察に眼目を置いた『虜人日記』で真一は、政治観や思想を声高に語ってはいない。それでも今日、いや今日だからこそ胸に響く記述は多い。私には『「転進」という言葉』と題した以下の文章が印象に残っている。

負け戦は負け戦として発表できる国柄でありたかった。調子のよい事ばかり宣伝しておいて国民の緊張が足らんなどよくいえたものだ。もっとも今度の戦争は百年戦争だなどと宣伝されていたのだが、どう考えても本当のことを発表する可きだったと思う。外国をだますつもりの宣伝が自国民を欺き、自ら破滅の淵に落ちたというものだ。いずれにせよ、「転進」という言葉ができてから日本は一回も勝たなかった。今度の戦争を代表する言葉の一つだ。

『虜人日記』を映画化する夢を抱く志行はいう。「祖父の本は古いようで古くない。古く感じるなら同じことが繰り返されるかもしれない」。チェンチュアは真一が彷徨したネグロス島で展覧会を開けないか模索している。

(文中敬称略)

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