窪田:人間は何十万年にもわたり、日中は明るい屋外で過ごし、日が暮れれば休むという生活を繰り返してきました。人工的な光を手に入れ、夜まで明るく過ごすようになったのは、人類の歴史から見ればごく最近のことです。
愛波:おっしゃる通りです。夜まで明るい場所にいること自体が、人間にとっては、そもそも自然な状態ではないです。
窪田:人間本来のリズムを整える、睡眠環境づくりが重要ですね。
愛波:暗い空間を怖がるお子様には、ナイトライトを勧めることがあります。ただ、1999年には「ナイトライトを使う子は近視になりやすい」とする論文が出て、私自身も最初は「使ってはいけないのだろうか」と思っていました。
窪田:近視の観点からも、夜間の照明が目に悪いという説は、一時期かなり注目されました。
ナイトライトは使ってもいい、でも光は選ぶ
愛波:その後は、十分な証拠があるとはいえないという見方が示されています。ナイトライトは近視を引き起こすと断定できるものではありません。それでも睡眠への影響は考え、使うなら赤やオレンジなどの暖色系を勧めています。
窪田:よくご存じですね。現時点では、夜間の照明が目に悪いという説は否定されていますし、愛波さんは近視の情報までしっかり調べていらっしゃるのですね。
愛波:子どもの睡眠にかかわる情報は、親にとって切実です。ひとつの情報だけを見て「これは絶対にだめ」と決めつけず、研究がどこまで進み、現在はどう考えられているのかを確かめるようにしています。
窪田:ナイトライトを一律に禁止する必要はありません。ただ、近視のことだけを理由に「使ってはいけない」と決めつけるのではなく、睡眠環境全体の中で考えることが大切ですね。
愛波:はい。真っ暗を怖がるお子様には、赤やオレンジなどの暖色系のナイトライトを使っていただいています。真っ暗な環境を基本にしながらも、その子が安心して眠れる方法を選ぶことが大切だと思います。


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