なぜ、こんなことが起きるのか? 理由はシンプルで、共通テストが「知識を持っているかどうか」だけを問う試験ではなくなったからです。長い文章を読み解き、複数の資料を比較し、状況を整理して、その場で考え抜く。そういった総合的な「読み解く力」「考える力」が問われるようになりました。
つまり、「これまで積み上げてきた思考の体力」がそのまま得点に直結する試験になったわけです。だからこそ、直前期に単語や公式を必死に詰め込んだところで、思うようには点数に反映されません。
「バカに厳しい試験」というのは、決して生徒個人を貶める言葉ではありません。「一夜漬け的な発想」「短期詰め込み型の勉強」に対して、共通テストという試験そのものが、非常に厳しい態度を取っているという意味なのです。
頑張っても伸びない期間
そして、ここからがもっと怖い話です。
共通テストには、「めちゃくちゃ勉強しているにもかかわらず、まったく点数が上がらない期間」というものが存在します。しかも、その期間が、意外なほど長いのです。
たとえば、ある生徒が点数30点からスタートしたとしましょう。本人は今までにないくらい真剣に机に向かい、参考書を進め、問題演習を重ねている。誰の目から見ても「よく頑張っている」状態です。
にもかかわらず、1カ月経ってみると、点数はほとんど動いていない。30点が、せいぜい35点になったくらい。本人としては、「これだけやったのに、たったこれだけ?」と、絶望しかけるような結果です。
さらに2カ月目に入っても、状況は大きく変わりません。周りの友達が少しずつ点を伸ばしている中で、自分だけが取り残されていくような感覚に襲われる。「自分には向いていないんじゃないか」「もう間に合わないんじゃないか」――そんな不安が、頭の中を占領し始めます。


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