有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ビジネス #AI・半導体 需要爆発

次世代iPhoneはどこまで高くなるのか? アップルでさえ「100年に一度のメモリー高騰」に大苦戦を強いられる3つの理由

10分で読める 有料会員限定
(写真:ブルームバーグ)

INDEX

9月9日と噂されるアップルの秋の発表会。今年のスマートフォン商戦を支配する話題は、アップル初の折り畳み型iPhoneの行方だろう。しかし市場の関心は製品本体ではなく、その中の一つの部材である「メモリー」に集まっている。メモリー価格の高騰はテクノロジー業界全体を揺さぶる要因になっているが、アップルの事業戦略、業績、そして競争力にどのような影響をもたらそうとしているのだろうか。

メモリー高騰の利益圧迫が表面化

アップルが7月30日に発表した2026年9月期第3四半期(4〜6月)の売上高は1094億ドル、前年同期比16%増だった。全社粗利率は50.1%。相変わらず、高成長と高粗利率を両立させている。

しかし、この粗利率には2月の米連邦最高裁判決を受けた関税還付が約2ポイント分が含まれている。これを除いた実勢だと48.1%で、前四半期の49.3%から1.2ポイント下がったことになる。アップルが明らかにしている7〜9月期の予測値は47〜48%、還付分の約1ポイントを引けば中間値で46.5%ということになる。

つまり、半年で粗利率の水準は3ポイント近く削られると予想されている。

CFO(最高財務責任者)のケバン・パレク氏は決算説明会で、この粗利率の低下について「100%超がメモリーコストの変化で説明できる」と述べた。つまりメモリー高騰による利益圧迫は、実際にはこの数字よりはるかに大きかったということだ。

メモリー以外の部品の値下がり、製品構成の見直しなどで押し戻した結果、なんとか差し引き1.2ポイントに収めたのが実態と言えそうだ。7〜9月期にさらに1.6ポイント低下する理由も同じだ。「為替の影響もあるがメモリーに比べればかなり軽微」だという。

CEOのティム・クック氏は6月のウォール・ストリート・ジャーナル紙で、この状況を「メモリー価格における100年に一度の大洪水」と呼んだ。7月30日の決算説明会でも同じ表現を繰り返し、製品価格については「しぶしぶ値上げした」と述べている。そのクック氏は9月1日付でCEOを退き、ジョン・ターナス氏が後を継ぐ。

値上げの後始末は、新体制が引き受けることになるわけだ。

記事の続きでは、アップルのこれまでの「勝ち筋」が通用しない3つの理由、アップルが進める3つの対策をお読みいただけます。またiPhoneの原価に占めるメモリー比率、次世代iPhoneの価格予測などを分かりやすくビジュアル化した独自チャートも掲載されています。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数