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「命が助かったんだから、胸を失ったくらいで」と言われた人も…体の一部を失った心に寄り添う「人工ボディパーツ」の舞台裏

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シワや血管まで表現できるほど精巧なエピテーゼ
シワや血管まで表現できるほど精巧なエピテーゼ(写真:エピテみやび提供)

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病気や事故、あるいは生まれつきなどで、体の一部を失った人がいる。周囲には相談しにくく、悩みを抱える人は少なくない。「外見と心の問題」に向き合っているのが、エピテみやび株式会社代表の田村雅美さんだ。その人に合った精巧な人工ボディパーツ「エピテーゼ」を製作し、心の傷に寄り添っている。

「命があるだけいい」では片付けられない、外見の苦しみ

「これ、本物の指…?」思わず二度見してしまうほど、リアルだ。関節部分のシワ、爪の生え際などの細かい部分まで、どこからどう見ても人の体の一部そのもの。エピテみやび株式会社の代表取締役・田村雅美さんが製作するのは、色合いや質感があまりに精巧な体のパーツである。

このパーツの正体は、「エピテーゼ」と呼ばれる人工ボディパーツだ。

「エピテーゼとは、事故・病気・先天的な理由などにより体の一部に変化や欠損が生じた方に対し、その部位を再現する、着脱可能な人工ボディのこと。その人の肌の色やシワなどを再現し、外見を自然な状態に整える外見ケアアイテムです。手足の指、耳、乳房、乳頭、爪など、一人ひとりの状態や要望に合わせて製作しています。

一般的に、体の一部を失った人が使用するものとして、まず頭に思い浮かぶのは義手や義足だと思います。これらは動作や歩行といった、身体機能を補うことを目的としているもの。それに対し、エピテーゼは外見(審美)を整え、QOL(生活の質)を高めるものです」

たとえば、乳がんの手術で胸を失った人、事故により指先など体の一部を失った人は、突然外見が変化することで、肉体的な痛みやつらさはもちろん、精神的にも大きなショックを受けることがある。

生まれつき耳が小さい「小耳症」の人や指が短い「短指症」の人なども、人とは違う外見であることにコンプレックスを抱いている場合が多いと言う。

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