2022年には「ラブライブ!サンシャイン!!」とのコラボのっぽパンは、累計販売本数100万本を突破した。約10年たった2026年現在も進化を続け、8月1日には新商品「クリームチーズ&ベリーのっぽ」が発売されている。
「もう二度と安売りしたくない」
のっぽパンは自治体とのコラボも重ねてきた。2021年には三島市の特産品「三島甘藷(かんしょ)」を使った「三島甘藷スイートポテトのっぽ」、2022年には富士宮市・朝霧高原の牛乳を生かした「あさぎり高原のミルクティーのっぽ」、2023年には富士市産のほうじ茶を使用した「富士のほうじ茶ラテのっぽ」など、地域の魅力を詰め込んだ商品を発売している。
取材時に話題になったのは、「清水もつカレーのっぽ」だ。静岡市清水区のご当地グルメである「清水もつカレー」とコラボした商品で、2026年7月に「カレーパングランプリ」東日本焼きカレーパン部門で金賞を受賞した。
「清水もつカレー総合研究所」にコラボの提案をしたのはバンデロールだった。「なるべく地元のグルメとコラボしたい」という方針のもと、提案時から「カレーパングランプリ」へのエントリーを視野に入れていた。先方は「のっぽパンなら」と快諾してくれたそうだ。
地元で愛されるのっぽパンは、コラボの提案も好意的に受け止めてもらえるようになっていた。
これまで、数多くのコラボ商品を生み出してきたのっぽパン。生産数が安定し、売り上げが伸びた今なお、その勢いは衰えない。なぜ、そこまでコラボに力を入れるのか。
背景には、数字上の制約がある。同社によると、2017年から2026年までの10年で取扱店舗数は4倍以上に増えた。一方、販売本数の伸びは約2割にとどまっている。1店舗あたりの販売本数で見れば、むしろ4分の1程度に減った計算になる。手作業を残す製造工程では、本数を大きく積み増すことができないからだ。


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