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連邦検察官は見た!トイザらスも犠牲に…「他人のお金」で会社を買い漁り、骨抜きにする「プライベート・エクイティ」の正体

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札束とビル
プライベート・エクイティに買収された企業は、なぜこれほど脆く崩れ去るのか(写真:genzoh/PIXTA)
  • ブレンダン・バルー 元・米連邦検察官、元・米司法省反トラスト局プライベート・エクイティ担当特別顧問

INDEX

医師にかかる、学生ローンを返済する、生命保険に入る、アパートを借りる、ガソリンを入れる、あるいは処方箋の薬を出してもらう……。私たちが日々の生活の中で行う何気ない行動の裏で、知らぬ間に巨大な金融資本を潤わせている存在がある。それこそが、「プライベート・エクイティ(PE)ファーム」だ。かつて全米を揺るがしたトイザらスの経営破綻や、介護施設における死亡率上昇、水道や救急搬送といった公共サービスの劣化の陰には、彼らの「略奪的なビジネスモデル」が潜んでいる。
元アメリカ連邦検察官、元司法省PE担当特別顧問として、この問題に直面してきた著者による新刊『プライベート・エクイティ資本主義が世界を食い尽くす』(ブレンダン・バルー著)から、アメリカ経済を空洞化させる彼らの残酷なビジネスモデルと、その背後にある政府との癒着の実態を一部抜粋・再構成してお届けする。

私たちの日常を包囲する「見えざる支配者」

日常生活の中で、私たちは知らず知らずのうちにプライベート・エクイティ(以下、PE)ファームの投資先企業にお金を支払っている。

『プライベート・エクイティ資本主義が世界を食い尽くす』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

アメリカでは現在、証券取引所に上場している企業よりも多くの企業をPEファームが所有している。彼らは一般には聞き馴染みのない名前でありながら、全米最大級の雇用主であり、小国に匹敵する資産を保有しているのだ。

彼らは巨大IT(ビッグ・テック)企業と同様に、人々の生活と社会の姿を激変させようとしている。

かつては「経営の効率化」や「企業再建」を掲げたが、その実態は「投資ではなく搾取、創造ではなく破壊」をもたらすビジネスモデルに他ならない。

それを象徴するのが、買収された名だたる有名企業の相次ぐ破綻(J.クルー、ニーマン・マーカス、トイザらス、シアーズ、アメリカン・アパレルなど)である。

これらの破綻は、単なる経営の失敗ではなく、PEのビジネスモデルがもたらした必然的な結果なのだ。

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