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フランス国民議会は2026年7月21日、上下両院協議会(CMP)の合意案を可決し、15歳未満のSNS利用を原則禁止とする法案を賛成多数で可決成立させた。
ところが8月14日、同法案の憲法上の合憲性を審議していた憲法審査機関である憲法院は「表現や通信の自由を過剰に侵害している」として違憲と判断したため、26年9月から施行予定だったヨーロッパ初の措置は一転して見送られる事態となった。
同法は、同種の制限をすでに導入しているオーストラリアに次ぐものとして注目されていた。
憲法評議会が違憲判断を下したSNS使用制限の中身
違憲とされた法案の中心条文は、「オンライン・プラットフォームが提供するSNSサービスへの『15歳未満のアクセス』を禁止する」という非常に明快なものだ。議会資料がその対象として具体例に挙げているSNSはX、Instagram、TikTok、Facebook、Snapchatなどで、公開投稿、ユーザー同士の交流、コミュニティ参加などを可能にしている未成年者の間でポピュラーなものだった。
一方で、従来の考え方であるSNS使用に関する親による子どもの監視と保護義務は、新たな法律案の項目にはなかった。
例外にはオンライン百科事典のWikipediaや教育・科学系ディレクトリ、オープンソース・ソフトウェアや教育目的のオープンなデジタルプロジェクトの開発・共有プラットフォームが含まれていた。
例外として規定した理由は、すでに現在、探求型学習などでオンライン型学習が導入されているためであり、教育目的に限って使用可能とした。
問題は年齢制限を個別に判別する技術的仕組みだったが、フランスが独自にプラットフォームを直接規制すると、欧州連合(EU)のデジタルサービス法(DSA)との権限関係が問題になり、欧州委員会は実際にフランス案の複数の規定についてEU法との抵触を指摘していた。
結果、フランスでは未成年者にとって有害なコンテンツ(性的、暴力的内容を含む)を提供するSNS業者のブラックリスト+フランスの放送(TVやラジオ)・デジタルメディアを監督する独立行政機関(Arcom)に全面的に権限を与える内容にはならなかった。
このネット空間の監視をめぐるEU権限とフランスの国家権限の衝突は、今回のSNS規制に影を落とした形となり、フランスの極右勢力は教育への国家の責任を重視する観点からEUの内政過干渉として批判を強めている。


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