イギリスは禁止することよりSNSサービス提供企業に責任を負わせる方向で規制強化中だ。ノルウェーは26年中に16歳未満の使用禁止法案を提出予定で、カナダも法案の準備を進めている。
SNS企業に責任を負わせる方向に動く世界に日本はどう対応するか
SNSの有害性については、2010年代は「子どもにネットリテラシーを教えよう」だったのが、20年代前半は「親がペアレンタルコントロールすべき」に移行し、25年以降は「子どもの自制心や親だけに責任を負わせるのは無理。SNS企業のアルゴリズム・年齢確認・サービス設計そのものを規制する」へ移りつつあり、EUはそこに焦点を当てている。
自己責任型からプラットフォーム責任型への転換
利用する側からサービスを提供する側の年齢確認、推薦アルゴリズム規制、夜間利用制限、未成年への広告・データ収集制限、学校内スマホ規制、デジタル教育の進化が同時に行われることが必要と思われる。
実はSNS規制をフランスが急ぐ背景の1つは、テロリスト予備軍と言われるアラブ系移民2世、3世がSNSを通じて過激なイスラム聖戦主義を浸透させている実情があるからだ。
SNS利用者の規制よりは、サービス提供者の責任追及により、自己規制を強化することは必須と考えられている。SNSは革新的なコミュニケーションツールとして発展を遂げてきたが、もはや利用者の自制心や保護者による規制では、手に負えない段階に入っている現実を突きつけられている。
ところが日本は未だに保護者による子どもへの規制を道徳的しつけとして行うことや、フィルタリング機能で子どもを守ることができるという意識が強く働いている。利益を追求するSNSを提供する企業側に対して、日本は警戒感を持っていない。
裏を返せばEUがSNSの製品設計に踏み込んだ規制を求め、企業側に厳しい罰則を設けているのに対して、日本は家庭に入り過ぎる規制に腰が引けている。
「自己責任型からプラットフォーム責任型への転換」期にある世界の潮流に対して、日本は「13~15歳は強い保護モード+年齢確認+夜間通知停止+推薦アルゴリズム制限+学校内スマホ制限」というEU型との折衷案で抵抗感を抑えた日本の制度文化を構築する必要に迫られているように見える。


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