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フランス「15歳未満SNS禁止」に違憲判決、子ども保護でも「全面禁止は過剰」―「親の自己責任」の日本はどうすべきか

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マクロン政権肝いりのSNS禁止法は憲法違反とされてしまった(写真:Samuel Boivin/NurPhoto via Getty Images)
  • 安部 雅延 国際ジャーナリスト(フランス在住)
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マクロン大統領の任期は27年5月に終了する。支持率の低下が止まらない中、自らが率いてきた中道政党から後継者が選ばれることも視野に入っている。

SNS原則禁止措置を含め、マクロン政権にとって教育政策は最優先課題と位置付けられている。教育を国家が牽引し、優れた国家指導者を産むことは国民教育省を率いる政府の中心課題だ。

何でもヨーロッパに先駆けて新たな政策を打ち出すことで主導権を握りたいフランスは、SNS使用原則禁止でも先頭に立てると考えられたが、今回の違憲判決で足踏み状態に陥った。

マクロン政権の最終章に影を落とす、起死回生なるか

フランスでは26年5月26日、マクロン氏肝いりで終末期医療に関して、すべての人に付き添い・緩和ケアへの平等なアクセスを保障する法律が上下両院で可決された。7月15日には「死への援助を受ける権利」法案を最終的に可決した。

医療処置を講じて安楽死を認める法案は大きな議論を呼んだが、議会で可決され、憲法院で合憲性が審理中だ。同法案はカトリック教会、右派など保守派が強く反対しており、8月14日、憲法院は安楽死に関する法律は「人間の尊厳を守る原則」に違反しないとして、合憲であるとの判断を下した。しかし、同時に、民間の医療機関による安楽死の提供は除外されるという判断も下した。

同法案もマクロン政権の優先課題だったが、SNS使用禁止同様、非常にデリケートな性質のものであったことで、曖昧さを残した。とくにSNS使用に関しては、EUのデジタル規制との関係において、いくつものハードルを越える必要がある。

SNS使用は家族の自己責任の範囲を超え、政府がプラットフォーム側を規制する方向へ急速に転換している。国として規制を導入済みなのはオーストラリアで、16歳未満のSNSアカウント所持が原則禁止された。

オーストラリアでは2025年12月10日から、16歳未満が対象SNSにアカウントを作成・維持することを防ぐ義務がプラットフォーム側に課されており、本人の意思の如何にかかわらずアカウントの開設維持もできない。

ただ、16歳以上の兄弟や親のアカウントからSNSを利用することは防げていない。対象にはFacebook、Instagram、TikTok、Snapchat、Xだけでなく、YouTube、Reddit、Twitchなども含まれ、「子どもや親を処罰する」のではなく「SNS企業に年齢制限を実行させる」のが基本だ。

実際、26年8月時点の初期データでは、規制後も相当数の16歳未満がSNSを利用していることが問題視されている。Metaは75万件以上、YouTubeは約74万件、TikTokも55万件程度の未成年アカウントを削除・遮断したと報告しており、年齢制限の技術的可能性についての実証実験は続いている。

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