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〈1年で需給一変の深層〉"GPU余剰で赤字転落"から一転・・・「さくらインターネット急回復」が映す国産クラウドの現在地

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昨年度は2度にわたる下方修正の末、赤字に転落したさくらインターネット。業績急回復の背景に何があるのか(撮影:梅谷秀司)

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「昨年度は、大幅下方修正とGPUが余っているというポストを行いましたが、社員の頑張りとお客様のおかげで、パイプラインもしっかり構築でき、今はすべて稼働中です」

AWSやマイクロソフトといった米ハイパースケーラー(巨大クラウド事業者)が圧倒的なシェアを誇る中、国産クラウドの旗手として注目を集めてきたさくらインターネット。生成AIブーム以降、エヌビディア製GPU(画像処理半導体)を大量に調達し、研究機関や企業向けにAIの計算資源を提供するGPUインフラ事業を展開しながら、政府や自治体のシステムで利用される「ガバメントクラウド」参入に向けた準備を進めてきた。

そのさくらを取り巻く環境が、足元で大きく好転している。2025年度はGPUの需要減退から営業赤字に転落する苦境に陥ったが、26年に入ってから大型案件の獲得が相次ぎ、GPUインフラ事業は一気に改善した。7月28日に発表した26年度第1四半期決算では、同事業が全社業績を大きく押し上げ、通期予想も上方修正した。田中邦裕社長は同日、自身のX(旧ツイッター)で冒頭のように手応えを語った。

GPUは一転、フル稼働に

復調のきっかけは、26年2月の大型案件の獲得だった。整備を終えたばかりの高性能GPU「B200」約1100基分を、国内の大手企業が28年3月まで利用するという内容だ。

GPUの需給が緩む中、B200は「その性能をすぐに必要とする人は限られ、売るのが難しい」(田中社長、25年10月の決算説明会時)とみられ、さくら関係者からは「首の皮一枚でつながった」との声も上がった。さらに4月には国立機関向けに約38億円、5月には国立情報学研究所向けに約25億円の案件を獲得。いずれも生成AI関連で、27年3月までの提供が予定されている。

相次ぐ大型案件の獲得で、昨年度は余剰を抱えていたGPUはほぼフル稼働となった。26年度第1四半期決算は、売上高が前年同期比48.6%増の111.3億円に拡大し、営業利益は12.3億円と、前年同期の4.5億円の赤字から急改善。通期業績予想も引き上げ、売上高455億円(前期比28.9%増)、営業利益25億円(前期は4億円の赤字)を見込む。一時は慎重姿勢を見せていたGPUの新規調達についても、260億円を投じ、27年1月にエヌビディアの次世代GPU「ルービン」を導入する方針を決定した。

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