検査の技術が進むと、これまでなら気づかれないまま一生を終えていたはずの、体の中に潜んでいるがん(潜在がん)も見つかるようになります。
帝京大学の宇於崎宏氏らが、日本病理剖検輯報のデータを解析したところによると、75〜79歳の男性で、解剖で見つかる前立腺の潜在がんは、生きている間に診断されるがんの約6.9倍にものぼることを明らかにしています。
前立腺がんの治療で大切なこと
つまり、前立腺がんの治療で大切なのは、必要のない治療を避けることです。
大竹さんも仰っているようですが、手術や放射線治療では排尿障害や勃起障害、直腸出血などの障害が起きることがあります。放っておいても症状も生命に影響も出ないがんを治療し、後遺症を出てしまうようなら、医療はむしろ有害で、デメリットでしかありません。
MRI、生検などを組み合わせ、命に関わる「治療すべきがん」と、そのままにしておいてよい「様子を見てよいがん」を見分けることが、患者さんの生活の質を守ることにつながります。
治療を選ぶときに大切なのは、医師に任せきりにしないことです。それぞれの治療の効果と副作用、自分の暮らし方や考え方を照らし合わせ、医師と相談しながら決めてほしいと思います。


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