小休憩を挟みながら峠道を走ること4時間。バスが止まると、フード付きの長衣「ジェラバ」をまとった男性が乗り込んできて、「こんにちは!」と陽気に挨拶した。ここで降りて最初の観光が始まるようだ。
この地の名前は「アイト・ベン・ハッドゥ」。サハラ砂漠を越えるキャラバンの中継地として栄えた城塞都市で、1987年にユネスコ世界遺産に登録された。説明されるまでそんな場所があることも知らなかった。
ただ、目の前の光景には見覚えがある。『グラディエーター』や『ゲーム・オブ・スローンズ』など数々の有名作品のロケ地になっていると聞いて、なるほど。
世界一周を始めて1カ月の節目に
散策していると、ガイドのモハメドに「フィリピン人?」と聞かれた。日本人だと答えて、「フィリピン人に見える?」と尋ねたら、「英語ツアーに参加するアジア人はフィリピン人くらいだから」と返ってきた。
モハメドが気さくに話しかけるので、参加者の顔ぶれも分かってきた。イタリア人6人、ドイツ人2人、インドネシア人2人、インド人2人、フランス人、モロッコ人、イラン人、そして日本人が各1人。モロッコ人がなぜ英語ツアーに、と思ったら欧州育ちだという。


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