それに加えて、共通テストでなかなか点数が取れない生徒もいます。全国の学校で受験指導をしていると、共通テストで崩れやすい生徒には、ある共通点があります。
それは、意外にも「勉強ができない子」ではありません。「時間をかければ解ける子」です。
たとえば国語。評論を丁寧に読めば、かなりの確率で正解できる。だから、わからない問題があると、もう一度文章に戻る。選択肢を比較する。さらにもう一度考える。気づけば、予定より10分使っている。その10分が、古文や漢文の時間を奪います。
数学でも同じです。「あと少しで解けそうだ」――そう思って1問に粘る。5分で切るはずだった問題に10分を使う。焦って次の問題へ進み、計算ミスをする。そのミスに気づいて戻り、さらに時間を失う。こうして崩れていきます。
だから自分たちは、生徒によくこう話します。共通テストは「学力があるか」を測るだけの試験ではない。「自分の学力を、制限時間内に再現できるか」を測る試験なのだ、と。
ここを理解していない生徒は、本番で非常に危険です。90分あれば120点取れる生徒が、あと30分あれば150点取れるとしても、その30分は永遠にもらえません。「本当は解けた」は、入試では0点と同じなのです。
共通テストがダメなら私大?→戦略として甘い
河合塾の集計では、2026年度の私立大学一般選抜の延べ志願者数は前年比110%となっています。併願校を増やしてリスクを分散させる受験生が増えた一方、倍率も上昇し、私大入試そのものが厳しくなりました。その上、総合型選抜の普及で一般入試の合格枠がかなり減っている状況があるため、共通テストを回避して私大の入試に逃げるというのもまた、茨の道だと言わざるを得ません。
ここで大切なのは、「選んで私大に行く」のと「共通テストに失敗した結果、私大に行かざるを得なくなる」のはまったく違うということです。


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