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「施設側と自社、どっちに従うの?」イオンモール熊本の爆発で露呈した、《二重の指揮命令》が1本化できない"業界の事情"

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イオンモール熊本
「イオンモール熊本」で亡くなった従業員に手向けられた花とメッセージ(写真:時事)
  • 鈴木 裕輔 商業施設デベロッパー&リサーチャー
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デベロッパーもテナントも、非常時において、客と従業員の生命を守る事に全力をかたむける基本スタンスに変わりはない。しかし、より具体的な方法論になると、立場の違いにより優先すべき事柄が微妙に変わることは、今後の安全管理対策を考える際に留意しなければならないポイントであるだろう。

亡くなった従業員に手向けられた花とメッセージ。立場は違えど、施設従業員もテナント従業員も客の安線を最優先していたことには変わらない(写真:時事)

テナント従業員は、施設側と所属先のどちらの指示に従うべきか?

そうなると、今回のような非常時における行動について、強い疑問が出てくる人もいるのではないだろうか。それは、「テナント従業員は誰の指示命令に従うのか?」という点だ。

この点については、8月4日にマーケティングコンサルタントの西山守氏が「東洋経済オンライン」の記事上で指摘したように、商業施設には「二重の指揮命令系統が存在する」という現実がある。

まさに今回のような災害(火災、震災等)発生時を想定し、イオンを含め多くのデべロッパーは、「出店契約書」以外に、「防災管理規定(規則)」等を定め、出店時に別途契約を交わしている会社も多い。

会社によって表現や文言に違いはあると思うが、一般的には「災害時には運営者側の指示に従い、(お客様の避難・誘導をしつつ)速やかに退避する」といった条文が記載されているはずだ。

イオングループは東日本大震災で数多くの施設が被災しながらも、震災直後のライフラインの維持、復興に向けての地域拠点として機能した経験から、災害時に関するノウハウは最も豊富な企業と言ってもよい。今回の件にしても、テナント従業員はデベロッパー側の指示に従い、一旦は客と共に施設外に避難することができた。

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