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「施設側と自社、どっちに従うの?」イオンモール熊本の爆発で露呈した、《二重の指揮命令》が1本化できない"業界の事情"

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イオンモール熊本
「イオンモール熊本」で亡くなった従業員に手向けられた花とメッセージ(写真:時事)
  • 鈴木 裕輔 商業施設デベロッパー&リサーチャー
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中には、「今回の件ではある意味において、災害時におけるイオンモールの危機管理体制の的確さも証明された。安心して出店できる」といささか早急な結論を出すテナント関係者すらいる。

また件の雑貨店の上司が、被害者に対して命じた「売上金管理」の指示命令についても、現場の悲惨な状況がわからない本部対応として、「自分もそのような指示をしてしまうかもしれない」と答える者もいた。

つまり今回の事件は、商業施設に関連する業界人にとっては、一歩間違えば「自らも間違った指示をしてしまう」危険性をはらんでいるのだ。

爆発事故を起こし、結果的に7名の死亡者を出してしまったイオンモールだが、少なくとも震災時の速やかな避難誘導に関しては、デベロッパー(本稿では、施設運営側についてこのように表記する)側とテナント側、双方の関係者から評価する声が多い。

それはイオンモール熊本のように、延床面積で約12万平方メートル、総賃貸面積で約8万平方メートルという、巨大な商業施設でありながら、約30分前後ですべての客と従業員を「一旦は無事に脱出させることができた」という事実に対してである。

爆発事故の後のイオンモール内部。崩落した状況から、かなり激しい爆発であったことがわかる(画像:総務省消防庁の公式X @FDMA_JAPANより)

都心の商業施設では「イオンモールと同じような避難誘導」は難しい?

都内にある某ターミナル駅ビルを保有するデべロッパー関係者は、「自分の管理する施設であのような迅速な避難が可能か?」と改めて自社施設の避難・誘導体制の再考を求められているという。

それは一般的にイオンモールのような郊外型の大規模ショッピングモールの場合、面積こそ大きいが建物の階層は2〜3階建て(稀に4階建てもある)が主流である。1フロア当たりの面積は大きいがその分通路幅も広く、客の回遊動線もシンプルだ。つまり、災害時の避難誘導に効果を発揮するつくりになっている。

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