こうした傾向をさらに強めているのが、今の社会の空気です。最近は、ネガティブ感情だけでなく、ポジティブ感情さえも、人前では素直に出しにくくなっているように感じます。
怒らない。泣かない。その代わり、喜びも幸せも感じない
たとえば、会社で営業成績がよくて表彰されたとき。少し前までなら、胸を張って堂々と喜んでいたかもしれません。
でも今は、「いえいえ、部長やチームのみなさんのおかげです」と即座に謙遜しなければならないような空気があります。
素直に「うれしい」と言うこと。その喜びを全身で思いきり味わうこと。自分を誇らしいと感じること。そんな人間としてごく自然な感情さえ、どこかで抑えてしまう人が本当に多いのです。
Mr.Childrenの桜井和寿さんの唄う『くるみ』という曲に、次の一節があります。
「あれからは一度も涙は流してないよ でも本気で笑う事も少ない」
まさにこの状態です。
怒らない。泣かない。落ちこまない。その代わり、喜びも感動も幸せも感じなくなってしまうのです。ネガティブ、ポジティブにかかわらず感情を「なかったこと」にし続けると、心は確実に鈍くなっていきます。



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