こうした子育て支援を通じて、団地住民と地域住民、地域の企業や団体とのつながりを育み、多世代が共生するコミュニティづくりに注力している点が評価され、2025年には都市住宅学会賞・業績賞を受賞しています。
「また来たい!」の声が続出。親子に人気のプログラムとは
「DANCHIつながるーむ」のサマースクールでは、地域で活動されている方々や、地元の企業、近隣の大学と連携し、団地ごとに工夫を凝らしたプログラムを用意しています。夏休みの宿題のサポートはもちろん、ここでしかできない体験や思い出づくりのお手伝いとなるコンテンツが盛りだくさん。
「楽しかったから、また今年も参加した」という声も聞かれるDANCHIつながるーむのサマースクール。参加者アンケートによると、なんと全体の約3人に1人(約33%)が「2回以上参加しているリピーター」という結果に。なかには、参加者の半数以上(51%)がリピーターという熱量の高い団地もあるほどです。
一体どのような内容なのでしょうか? 過去の開催内容から、いくつかご紹介しましょう。
●涼しい集会所で楽しく習字。「習字の宿題を終わらせよう!」(中百舌鳥公園団地/大阪府堺市北区ほか)
堺市の小学校では、毎年夏休みに習字の宿題があるのが恒例。そこで、「こどもらうんじ」に集まって、みんなで習字を学ぼうという企画が人気を集めています。半紙や筆など必要な道具は準備されており、手ぶらで参加できるのも魅力です。「自宅で習字の練習をすると、机を汚してしまったり、後片付けが大変だったり。親がつきっきりで教えることも難しい」という声もあり、保護者にも喜ばれているプログラムです。
●地元企業が先生に。「まち工場のモノづくり体験」(洛西境谷東団地/京都府西京区)
団地近くで自動車部品の製造や線材加工を手がける上田製作所が講師を担当。金属にまつわるクイズを楽しんだ後は、レーザー彫刻機などを使い、金属の棒に文字を刻印する体験を行いました。さらに、金属を曲げる工具を用いたカラビナやS字フックづくりにも挑戦。普段なかなかふれることのない工具やレーザー加工の技術に、子どもたちは興味津々です。
保護者からは「家庭ではできない体験ができてうれしい」「地元の企業さんを知る機会になった」といった声も。UR担当者は「子育て世帯の助けになるとともに、若い世代がこの地域に戻って子育てをするきっかけになればうれしいです」と話します。
●「マルシェ・ツクル・ゼミ」卒業生によるワークショップ(シャレール東豊中団地/大阪府豊中市)
プロのクリエイターを講師に迎え、マルシェイベントへの出店や運営をめざす「シャレール東豊中団地」の地域密着育成型プロジェクト「マルシェ・ツクル・ゼミ」。その卒業生が今度は講師となって、サマースクールで子ども向けのワークショップを開きました。
講座は、布やレース、ビーズを使った「お魚マグネットづくり」や、「消しゴムはんこで『お名前はんこ』をつくろう!」など。丁寧に教えてもらいながらつくったハンドメイド雑貨は、夏のいい思い出に。
「地域のクリエイターにとっても活躍の場となり、自己表現の機会につながっています」(UR担当者)

