マイナ保険証を使っても、医療費そのものが軽減されるわけではありませんが、病気やケガで入院や手術をするときには医療機関での手続きや準備、留守宅の管理などさまざまな対応にも追われることがあります。医療費の手続きだけでも手間を省くことができると、多少の負担軽減になるかもしれません。
来年には一部でさらに負担増に
来年8月には、高額療養費制度のさらなる見直しも決まっています。自己負担限度額を決める所得区分が現在の5区分(70歳以上は6区分)から13区分(70歳以上は14区分)に細分化され、一部の所得区分では自己負担限度額が引き上げられます。
例えば年収約370万~約510万円の場合は、今年8月以降の自己負担限度額は「8万5800円+(総医療費-28万6000円)×1%」のまま変わりません。しかし、年収約510万~約650万円の場合、今年は「8万5800円+(総医療費-28万6000円)×1%」ですが、来年は「9万8100円+(総医療費-32万7000円)×1%」になります。
例えば医療費(10割)が100万円の場合、今年7月までは自己負担の上限額が月8万7430円だったものが、今年8月からは月9万2940円、来年8月からは月10万4830円へと、月1万7400円も増えることになります。今年8月に新設された年間上限は一部を除き来年も変わらないため、1年間で見ると医療費の自己負担上限が上がるわけではありませんが、月によっては自己負担額が高くなる可能性があります。
今年は多くの年齢や所得において全体的に負担が上がりますが、来年は所得区分が細分化されるため、医療費の負担が増える世帯と変わらない世帯に分かれることになります。
本稿記載の厚労省の表では、年収の目安から所得区分を確認できますが、正確な区分をマイナポータルなどで確認することもできます。制度が今よりも複雑になり、医療費の負担が増す可能性もありますので、自分がどの所得区分に該当するかを改めて確認しておくとよいでしょう。

