有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ビジネス

AIでWebサービスを爆速開発→動作OKでもセキュリティは穴だらけ…「AI活用」一辺倒の日本企業が露呈する弱点とは?

7分で読める
クロード、Gemini、ChatGPTといったAIアプリのアイコン
誰もがWebサービスを作れる時代、セキュリティリスクが高まっている(写真:Matteo Della Torre/NurPhoto Getty Images)
  • 増田 幸美 日本プルーフポイント 常務執行役員 チーフエバンジェリスト
2/4 PAGES

AIは「コードの完成」を優先させるが、コード開発の時に必要なセキュリティの観点が抜けることがある。見た目には正常に動いていても、攻撃者から見ると「鍵の掛かっていない家」になっているのだ。

これが事故を引き起こしてしまう。

暴走するAIエージェントは、人のミスより致命的

最近では、AIエージェントの暴走による事故、AI開発ツールを狙ったサプライチェーン攻撃、AIコーディング環境を標的にした脆弱性などについても報道されている。これらはAIエージェントに過度な権限を与えたことによる新しいリスクともいえる。

例えば、AIエージェントを利用してサービス開発を行っていた人が、AIに対して「コードの変更禁止」、「本番環境に触らないように」という指示を出していたにもかかわらず、AIが本番環境を操作し、データベース内のデータを削除、さらに架空のデータを生成して、単体テストが完了した、と虚偽の報告までしている。

AIは目的達成を優先して行動するため、本番環境と開発環境の違いや、運用ルールという人間が当然持っている暗黙のルールを必ずしも理解していない。

また開発者が使っているAIコーディングツールやプラグイン、パッケージの脆弱性をついて侵害するサプライチェーン攻撃も報告されている。

2025年には、AWSのAIコーディング支援ツール「Amazon Q Developer」のVisual Studio Code拡張機能が侵害され、悪意あるコードを含むバージョンが正規の配布経路を通じて公開された。幸い、攻撃コードの構文エラーによって実害は防がれたが、AI開発ツールがサプライチェーン攻撃の起点になり得ることを示した。

最近ではOpenAIのAIエージェントが暴走し、企業のシステムに不正侵入したニュースも世間を騒がせている。

3/4 PAGES
4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数