少し視点を変えてみれば、日本で生きるのはチャンスとすら言える。ちょっとはみ出しただけで、すぐに否定されるからだ。言い方は悪いが、「出る杭は打たれる」とは、「ちょっと出ただけで唯一無二になれる」ということだ。
チャンスをものにしようとするハスラーマインドを手に入れる
「あぁ〜金が欲しい」。金があればもっといい家に住めるし、車も買えるし、旅行にも行ける。家族や恋人にプレゼントなんかもできるし、いいことだらけだ。いいことだらけどころか、金は資本主義社会の中では、ないと生きていけない生活の土台とも言える。
カニエ・ウェストは「Good Life」で、金が全てではないが、金を持っていなければ全てに影響すると表現している。それなのに、なぜか「金を稼ぎなさい」とも、具体的な金の稼ぎ方も学校では教えてくれない。
そこでラッパーの出番だ。カニエが教えてくれたように、ラッパーはお金の先生。ラッパーによって様々な金に対する哲学があるが、基本的にやはり彼らは、とにかく金が大好きだ。例えば、初期のリル・ベイビーは「金を稼ぐ以外に選択肢はない」「心臓が止まるまで金を追い続ける」と、強調している。彼を心に宿せば、仕事に対してやる気が出ない時にさぼりたいなんて言っていられない。とにかく金のために働くのだ。
ただこのようなマインドは金に限った話ではない。例えば、ラッパーの中でもJ・コールのような「金が全てじゃない」派の人間も一定数存在する。彼の根幹にあり続けてきたのは、「最高のラッパーになりたい」という思い。下積み時代には、三時間ジェイ・Zの出待ちをして自作CDを渡したが、「そんなのいるかよ」と軽くあしらわれた経験もしたと語っている。この時は上手くいかなかったが、コールはのちにジェイ・Zとの契約に漕ぎ着けた。チャンスをものにしようとする行動力、諦めない心といったハスラーマインドの賜物だ。
総じてそれが金でも他のことでも「何かをやってやりたい」と思い、行動するならあなたはハスラーと言えるだろう。ラッパーたちは、そんなあなたに大きなモチベーションを与え、背中を押してくれる存在だ。しかも、なんとなく背中を押してくれるだけでなく、的確に必要なツボを押してくれるラッパーたちもいるからありがたい。

