経済学に究極的な解決策などない。科学のような法則などないのだ。ある一定の条件の中でそう言えるというだけにすぎない。だから、さまざまな議論が出てくる。

経済のあり方が人間の意識に左右される以上、自然現象のように絶対的な法則化はない(科学も一定の前提のうえの定義だが)。それを避けようとする人々のさまざまな意志が生まれるからだ。マルクスはこれを傾向的法則といううまい言葉を使っている。ある条件下ではそのような傾向が見られるということだ。
MMT理論が問題にしているのは、国家の財政赤字が国家を揺るがすハイパーインフレを起こすことなく、無限に経済を成長させる道具になるかどうかである。インフレ現象は、いつの時代にもある。
しかし「災害は忘れたころにやって来る」の例えどおり、すでにその体験者が大方いなくなった頃に突然やってくる。だから、同じような議論がそのたびに出現するのである。
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