東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #2026年総選挙 超短期決戦の焦点

残念ながら高市政権はアルゼンチンを見習うべき/インフレを「収束」させたアルゼンチン、円安と金利上昇を加速させインフレ悪化も進める日本

7分で読める 有料会員限定
  • 土田 陽介 三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部主任研究員

INDEX

異例の早期解散総選挙を決めた高市早苗首相(左)。2023年12月に大統領に就任するや異常なインフレを安定化させたアルゼンチンのハビエル・ミレイ氏(右)(写真:Bloomberg)
「欧州経済ウォッチ」の一覧はこちら

経済学の巨人である故サイモン・クズネッツは、かつて「世界には4つの国しかない。先進国と途上国、そして日本とアルゼンチンだ」という言葉を残したことでも知られる。

特にクズネッツは、戦後日本の奇跡的な経済繁栄と、アルゼンチン経済の衰退の違いに興味を抱いたようだ。少なくとも戦前まで、アルゼンチンは有数の先進国だったからだ。

日本とアルゼンチンの立場が逆転

クズネッツは、日本とアルゼンチンを対照的に評価したわけだが、残念ながら、今や日本がアルゼンチンを見習うべき段階に差し掛かっている。

アルゼンチンを率いるハビエル・ミレイ大統領は「小さな政府」路線を突き進み、歳出のカットと省庁の再編を粛々と進めている。その結果、アルゼンチンのインフレは近年まれに見る水準まで安定した。

もちろん、安定したとはいえ、消費者物価は前年比30%も上昇しており、同3%程度の日本のほうがはるかにマシだという評価も成立する。

一方でミレイ大統領が、直近2年間で一時300%近い高水準まで急騰したアルゼンチンのインフレを30%台まで押さえ付けた点は、素直に評価すべきである。

次ページが続きます:
【教科書通りの政策でインフレを沈静化させたミレイ大統領】

2/5 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象