支援金の未払いが複数発生しているクラウドファンディング(CF)サイト「うぶごえ」。同サイトのCFは、雑誌や新聞などで好意的に取り上げられていた。結果的にメディアが"宣伝してしまった”ことで被害を拡大させた可能性がある。背景には、CFが「善意」を前提にした活動であることばかりに目が行き、運営事業者は営利を目的にしている実態を軽視したことにある。
岡田氏「迷惑をかけるかもしれない」
鉄道雑誌『旅と鉄道』を発行する出版社・イカロス出版(東京)に、2026年に入ってから、鉄道事業者から「支援金が支払われていない」と問い合わせが来るようになった。
24年に吸収合併した出版社・天夢人の時代から、『旅と鉄道』はうぶごえと連携した鉄道事業者向けの企画「旅と鉄道クラウドファンディング」を展開し、CFに関する記事を複数回掲載してきた。同企画の一貫として実施されたCFの支援金が、実施者に支払われていないと伝えられた。今年7月までに4つの鉄道事業者が未払いを公表している。
予兆はあった。イカロス出版が問題を認識していなかった26年1月、月1回の情報共有のためのオンライン会議で突然、うぶごえの代表取締役の岡田一男氏から「資金繰りの問題が生じている。迷惑をかけるかもしれない」といった旨の説明があった。解決に努めているとも説明されたが、実際に問題が生じた。
「CFの可能性は無限」と雑誌で紹介
企画名に「旅と鉄道」と銘打たれているものの、実はイカロス出版はCFの実施にほとんど関わっていなかったという。同社の説明によると、「旅と鉄道クラウドファンディング」でCFを実施した際にも、あくまで契約はうぶごえとCFを実施する鉄道事業者の二者間で結ばれ、サイトや資金管理への関与はなかった。
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