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キャリア・教育

「早くして!」よりも「ここまでできたね」が、子どもに伝わる理由→脳に伝える「肯定から入る」声かけの技術

7分で読める
ソファで笑い合う母と娘
発達特性のある子どもたちには、最初のひと言がとても大切です(写真:アラヤシキ/PIXTA)
  • 吉野 加容子 発達科学コミュニケーション代表・学術博士

INDEX

「もしかして、うちの子って他の子と少し違うのかもしれない」
声をかけても、まったく聞いていないように見える。
他の子が自然にできることを、うちの子だけが苦手にしている。
ママ友や先生に相談しても、どこか話が噛み合わない。
「発達障害」「グレーゾーン」という言葉は気になる。
でも、すぐに認めるのはこわいし、できれば大ごとにはしたくない――。
そんな「言葉にならない違和感」を抱えながら、毎日の子育てに疲れ切っている親御さんは少なくありません。
脳科学をベースに、家庭でできる発達支援を提案してきた吉野加容子氏の新刊『発達障害・グレーゾーン 子育て大変だと思ったら これ、言ってみて!』では、子どもの困った行動を「性格」や「わがまま」ではなく、「脳の特性」から捉え直す方法を紹介しています。
今回は「どうすれば親の言葉が届くのか、『肯定から入る』声かけの具体的な方法」を紹介します。

最初に必要なのは、注意ではなく「脳が聞ける状態」

前回の記事(「そんなに怒ってないのに」子どもが傷つく理由→親の「ひと言」と子どもの脳の間にある大きなズレ)では、親の言葉と子どもの脳の間には、ズレがあるという話をしました。

『発達障害・グレーゾーン 子育て大変だと思ったら これ、言ってみて!』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

では、どうすればいいのでしょうか。

ポイントは、注意をやめることではありません。大事なのは、注意や提案をする前に、子どもの脳が聞ける状態をつくることです。

その入り口になるのが、肯定です。

ここでいう肯定は、子どもを大げさに褒めることではありません。「すごいね」「えらいね」「天才だね」と言わなければいけない、という話でもありません。

発コミュでいう肯定は、子どもの今できている事実に注目することです。

たとえば、宿題を始めてほしいとき。

「まだ宿題やってないの?」

ではなく、

「ノート出したんだね」

「机に座れたね」

「筆箱持ってきたね」

と、まずできている事実を言葉にする。

朝の支度なら、

「まだ着替えてないの?」

ではなく、

「起きてきたね」

「顔洗えたね」

「靴下持ってきたね」

ゲームをやめてほしいときなら、

「いつまでやってるの?」

ではなく、

「そのゲーム、集中してやってたね」

「今、いいところだったんだね」

と、まず子どもの状態を受け止める。

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