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政治・経済・投資 #小幡績教授のアフターエコノミクス

ケインズを罪深き捏造から解き放つ…「"流動性の罠"は危険だから低金利でインフレ率をプラスにすべき」とはどこにもない

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若くしてノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン(写真:ブルームバーグ)
  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
※本記事は2026年9月15日6:00まで無料で全文をご覧いただけます。それ以降は有料会員限定となります。

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ケインズの『一般理論』は、第2次世界大戦後の20世紀後半の経済政策においてバイブルとなり、ケインズ的な「財政政策」と「金融政策」が世界中で行われることとなった。

ケインズの『一般理論』は、財政政策に関しては、「穴を掘って、また埋めるような」ものであっても、政府による直接支出で有効需要を生み出すべき、金融政策に関しては、「流動性の罠」に陥る危険性があるから、政策金利がこれに陥らないようにするべき、というメッセージとして理解されるようになった。この2つは、政治家や市場関係者などの景気対策や市場対策をしたい人々、してほしい人々に、積極的に利用された。

財政は一貫して拡張的となり、世界中で政府負債は膨らんでいった。金融政策は、オイルショック後のインフレを克服したのちは、1980年代の慢性的な不況に対しては、金利は先手を打って下げるべき、インフレ率はゼロに近づかないように一定程度のプラスに維持するべきとされ、金利の引き下げがおおむね常に要求されるようになった。21世紀には、金融緩和が、株式市場などのリスク資産の価格上昇のために、市場関係者によってさらに強く要求されるようになって、現在に至っている。

しかし、実は、ケインズは、そんなことはまったく言っていない。政治家や市場関係者が意図的に誤解するならわかるが、世界中の優秀な経済学者たちがこぞって誤解したのは「不思議」であり、罪深い。

「流動性の罠」を捏造したのは誰なのか

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