有料会員登録 東洋経済オンラインとは
キャリア・教育

子どもの約4割が《お口ぽかん》、「歯並び」「顔つき」だけでなく「学習面」や「高齢期」にも悪影響が…放置は危険な深刻リスク

9分で読める
お口ぽかんイメージ
「お口ぽかん」の子どもが増えているという(写真:なないろひまわり/PIXTA)
2/5 PAGES
3/5 PAGES
4/5 PAGES
5/5 PAGES

MFTでは、まず舌の正しいポジションを身に付ける。舌の先は、上の前歯から5ミリメートルほど後ろにある「スポット」と呼ばれる位置につけ、舌全体を上あごにぴったりつけるようにする。そして唇を閉じ、その状態を長く保てるように練習していく。そのほかには、ガムを上あごにつける練習、舌を上げる練習、唇を鍛える道具を使った訓練などがあり、子どもの年齢や状態に応じて取り組む内容は異なる。

「MFTは、大人の指示を理解できるようになる4歳頃から始められるケースが多く、まずは半年程度を1つの目安とし、状況に応じて1年程度継続して見ていくこともあります。家庭でも1日5~10分程度のトレーニングに毎日取り組み、長期間継続することが推奨されます」

家庭でも取り組みやすい方法として知られるのが「あいうべ体操」だ。唇を「あ」「い」「う」の順で動かし、最後に舌を「べ」と前に突き出す動きを1セットとする。齊藤氏らの研究では、3~4歳の幼稚園児123人に、毎朝36セットの「あいうべ体操」を1年間続けてもらったところ、体操を行わなかった園児に比べ、唇の閉鎖力が強くなり、上下の唇の形も引き締まることがわかった。

あいうべ体操(写真:朝日大学と鹿児島大学の共同研究「Lip and facial training improves lip-closing strength and facial morphology」より)

「お口ぽかん」はどこに相談すべきか?

子どもの「お口ぽかん」が気になる場合、齊藤氏は日本小児歯科学会認定の「小児歯科専門医」への相談を勧める。受診先を選ぶ際は、専門医の有無や、口腔機能の支援を実施しているかを医院のホームページなどで確認したい。歯並びが原因の場合は歯科矯正、アレルギー性鼻炎や扁桃肥大が疑われる場合は耳鼻咽喉科での相談が必要になることもある。

「小児期に口腔機能が十分に育たないと、高齢期になって嚥下機能の問題などが生じやすくなります。国も高齢期を踏まえて小児期の発達支援を強化しています」と、齊藤氏。「口腔機能発達不全症」の治療が保険適用となり改善に取り組みやすくなったため、気になるサインがあれば、放置せず早めに対応することが大切だ。口元の状態に日頃から目を向けることが、子どもの生涯にわたる健康を守る第一歩となる。

東洋経済education×ICTでは、小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数