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「透明感があるのにくすんでいる」 "共感や感動がない"衝撃ドラマ『Tシャツが乾くまで』で思い知った、蒼井優の凄み

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Tシャツが乾くまで
登場人物たちの言動に対し賛否両論が巻き起こり、盛り上がっている(画像:TBS 7月期金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』【公式】@tshirts_tbsより)
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充が亡くなっていたら咲子の感じ方もまた違っていたかもしれない。だが行方不明ということで二重にモヤモヤする。夫の安否のモヤモヤと、不倫かそうでないかのモヤモヤ。

樹生は、充とあずさが長野行きのバスに2人で乗っていた、と“不倫”の証拠を見せる(画像:TBS 7月期金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』【公式】@tshirts_tbsより)

咲子は雑誌の編集者。一見、この職業にありがちな、自立心があって物事を客観的に考える知性派。それがバス事故の後は、視聴者がテレビのボリュームを慌てて小さくしようとするほどの絶叫を見せるなど、メンタル面が追い込まれていく。

18年ぶりに民放連ドラに主演する蒼井優を取り囲むのは、美輪明宏に見出され、宮藤官九郎の『不適切にもほどがある!』(24年、TBS系)でユーモラスな面を発揮し俄然注目された中島歩。そして、カメレオン俳優と言う言葉はこの人のためにあるというような松山ケンイチ、『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(25年、TBS系)が大評判だった夏帆、気鋭の高橋文哉(充のカフェの従業員)と魅力的かつ演技派な俳優だらけだ。

その中でも蒼井優が物語の求心力になる。夫の謎を追いながら、自分の揺れる心と向き合っていく。主人公らしい属性である。

本作には「共感や感動がない」の真意

咲子に付加されているのは、サバサバ系でややズボラなキャラ。仕事が忙しいからか家事が得手ではなさそうで、洗濯物をたたむのも億劫がり、洗濯機の乾燥機能のフィルターがあることも知らない。子どもを「抱く」ではなく「持つ」と言ってしまう極めて無頓着な人物だ(編集者にもかかわらず言葉に無頓着なのはいかがなものか)。

だが、そんな人物も蒼井優が演じると、ガサツすぎてキツイ、というところまでいかない。

いや、むしろ、咲子の日常にはやや共感する視聴者(主として女性)もいるだろう。どんなに社会的に自立していても、乾燥機のフィルターを知らず掃除しない女。夫が黙って掃除をしてくれていたのを知らなかった女。シゴデキな主人公を見せられるよりもホッとする。

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