冒頭の「明日の授業どうしよう」型の準備は、素材研究と学習者研究を飛ばして、指導法研究だけをやっている状態です。
私はこの3つを、足し算ではなく「素材研究×学習者研究×指導法研究」という掛け算だと考えています。つまり、どれか1つでも0なら、教材研究全体が0になります。0に何を掛けても、0のままだからです。
「明日の授業どうしよう」型の準備は、なぜAIに負けるのか
思い返せば、タブレット端末が導入されたときも、「どう使うか」という指導法研究ばかりが先行し、素材研究が置き去りにされていました。AIにも、同じ傾向があるのではないでしょうか。SNSを見ていると、表層的なAIの使い方ばかりが目立つのが現実です。
AIは、すでにある1を何倍にもしてくれる道具です。自分のアイディアという1を、10にも100にもしてくれます。だからこそ、AIでどれだけ多くの成果物をつくっても、土台が0なら、答えはやはり0のままです。これは“AIを使う・使わない”という話ではなく、そもそも教材研究が成立していないという話なのです。
「授業プランを整え、板書を決め、発問例を用意する」という「明日の授業どうしよう」型の教材研究は、AIがいちばん得意とする仕事です。だから、まるごとAIに置き換えられます。

