中部工場は、同社の既存工場と比べても機械化・省人化が進んでいるという。じゃがいもの搬送から洗浄、スライス、揚げ、味付け、包装まで、多くの工程が自動化され、人の姿がほとんど見当たらないエリアも少なくない。
一方で、検品や清掃など、あえて人の手を残している部分もあり、品質と生産効率の両面から、自動化と人の手を使い分けていることが印象的だった。
また、最も特徴的なのが物流との一体化だ。完成した商品は箱詰め後、そのまま隣接する「トランコム」の物流センターへ搬送される。工場と物流センターをコンベアで直結することで、トラックによる横持ち輸送を不要とし、年間数億円規模の物流改善を見込んでいるという。
物流の効率化に加え、ドライバー不足や物流コストの上昇といった、業界全体の課題を考える上でも、一つのモデルケースとなりそうだ。
無料の工場見学で「オリジナルポテトチップス作り」
筆者にとって、もう一つ印象的だったのが、一般消費者向けの工場見学のあり方だ。一般的な食品工場がガラス越しの見学を中心としているのに対し、中部工場では白衣を着用して製造ラインの中へ入ることができる。じゃがいもの香りや揚げたての迫力、機械の音など、臨場感たっぷりに感じられる。
製造ラインから流れてきた揚げたてのポテトチップスを試食できるほか、本州唯一の体験施設「湖池屋GOGO!ファクトリー」も併設。味付け前のポテトチップスに8種類のフレーバーを自由に加え、袋をシャカシャカと振って仕上げるマイポテチ作りも楽しめる。中部工場限定の「飛騨牛串焼き」フレーバーも用意されており、岐阜ならではの味わいを体験できる点も魅力だ。
お土産付きで約140分の見学は無料。単なる見学ではなく、揚げたてのおいしさを実感し、湖池屋が目指すものづくりやブランドの考え方を五感で体験できる内容となっていた。

